はじめに

iPadやiPhone、iPod touchを画面のタップやスワイプなどではなく、スイッチを使って操作することができます。
iPad, iPhone, iPod touchには標準で「アクセシビリティ」という機能があります。これは、視覚サポート、聴覚サポート、操作のサポートなど、使い勝手を良くするための機能です。この中の「スイッチコントロール」機能を使えば、スイッチを使って操作をすることができるようになります。
病気や障害によりタップ操作がしにくいためからだの他の部分を使う、料理中で両手がふさがっている時にフットスイッチでレシピのページをめくる、離れた場所のiPadを操作するなど、さまざまな場面で活用できます。画面を指でタップして使うという固定概念から離れて、スイッチ操作の使い道もお楽しみください。
ちなみに、手が震えて画面をポンッと上手にタップできない方は、スタイラスペンを使うのも一つの方法ですし、「タッチ調整」という機能も便利です。ホームボタンを押すのが難しい方は「AssistiveTouch」を使えばホームボタンを押す操作を画面上のタップで行うことができます。このように、ちょっとした工夫で誰でもiPadを楽しんで使えるようになります。

 


スイッチコントロールについて

「スイッチでどう操作するか」を掘り下げていく前に、「何をしたいか?」をよく考えて準備することが大切です。目的にあったアプリを選ぶこと、そのコンテンツを正しく準備することで、目的までの道のりが大きく変わってきます。
例えば次の映像をご覧ください。指伝話メモリでカードを選択するのを、最初は指でタップしますが、次にスイッチを使って操作し、Google Homeに声をかけてニュースを聞いています。

従来のパソコンを使う方法では、ニュースを読むには、ブラウザを立ち上げ、ニュースサイトを呼び出し、目的の記事を選び、スクロールしながら読んでいました。これをスイッチで操作するのはそれなりに大変で緊張した操作を強いられました。ところが先の映像では、カードを1枚選択した後は、Google Homeがニュースを読み上げてくれました。
特定の記事を何度も読んで確認するのが目的であれば、Google Homeに読んでもらうだけでは足りないでしょうが、今日の出来事を知りたいという目的であれば、Google Homeに頼むのも悪くありません。今日の出来事を知るために大変な思いをするならニュースを知りたいとは思わないけど、簡単に知れるなら是非ニュースを知りたいと思うかもしれません。
「スイッチでどうやってブラウザで見ているページをスクロールするか?」を調べて伝えるだけでなく、何をしたいかを考えると、別な方法が見つかることもあります。ブラウザの操作が自由にできれば、様々なページが見れてできることが増えるでしょうが、そこに至るまでに諦めてしまうことが無いように、最初にやりたいと思ったことを実現できる道を考えることが重要だと考えています。

iPadのスイッチ操作で、指伝話メモリで作成したカードを選ぶことはとても簡単です。基本はタップして合成音声で誰かに話しを伝えるのが指伝話の基本的な使い方ですが、指伝話メモリを使えば、スマートスピーカーに話しかける、メッセージを送る、メールを送る、音楽をかけるといった操作も、カードを選択するという同じ操作でできるようにすることが可能です。
 
 


 
 

初めてスイッチをお使いになる方へ

最終的に、iPadを指で操作することと同じ機能は、スイッチ1つだけを使ってもできるようにiPadは設計されています。しかし最初からその使い方に挑むと、その方法を習得するまでに疲れてしまったり諦めてしまうこともあります。

また、パソコンやiPhoneを普段使っていたからといって、スイッチでの操作が同じようにすぐできるかというと、そうでもないことがあります。仕組みはわかっても手の動きはまた別ですから、いきなりバリバリ操作するという訳にはいかないこともあります。

慣れてしまえば簡単なのですが、慣れる前に諦めることになるともったいないです。急がば回れと申しますので、最初は少しまどろっこしいかもしれませんが、私たちは初めてスイッチ操作を行う方に慣れていただく手順をご紹介しています。

ところで、お使いになる方の操作の慣れもありますが、実は周りの人の慣れも必要です。スイッチを使って操作する場合、次のようなことを考えておく必要があります。
・スイッチの選択と調整、スイッチの設置
・スイッチとiPadの接続
・iPadのスイッチコントロールの設定
・アプリの選択(何をしたいか)
・アプリのコンテンツの設定(どんな風に使うか)

身体の調子に合わせてスイッチを選んだり設置するのは、作業療法士など専門家に相談するのが良いと思います。(苦手な方もいますが、その場合は得意な方に聞いてください。)
何をしたいのか?は、何ができるのか?と対になることなので、ついスイッチにだけ目が行ってしまいがちですが、最終的には慣れれば多くのiPadのアプリを使える可能性があることを知っておくと安心できます。その上で、多くの方が一番戸惑うのが、スイッチコントロールの設定です。

そこで、スイッチコントロールに関する説明書も準備しましたが、使う方も設置する方も同時に初めてのことに挑戦すると、なかなか進まずじれったくなり、諦めてしまいがちです。

指伝話メモリを題材にして、スイッチコントロールに悩まされずスイッチをシンプルに使い始める方法があります。しかも、この方法を進めていくと、簡単なスイッチ操作だけで、できることが広がっていく道筋が用意されています。

初めての方は、是非指伝話メモリを使いながら、スイッチ操作を覚えてみてください。

1)めくってタップ
家族の写真、思い出の写真でカードを作ります。スイッチを押すとページがめくられ、合成音声で思い出を語ります。自分のペースで操作ができるコツを掴めたら、あとは中身を変えていくだけで、思い出アルバムにも会話集にもなります。
https://yubidenwa.jp/switch/hajimete/

2)会話のカード
指伝話メモリのサンプルに、「ペア会話」「スイッチ会話」を用意しました。
スイッチコントロールを使わない方法、使う方法と、試してください。
伝えたい内容のカードが選択できるようになれば、あとは、カードの種類を増やすことで、スマートスピーカーに話かけたり、音楽をかけたり止めたり、メッセージを送ったりすることができるようになります。
https://yubidenwa.jp/category/memoryset/kaiwa/

3)1スイッチ操作の工夫
もし、ゆっくりとしかスイッチを操作することができない、バリバリ使うというほどでもないができることを少しずつ増やしていきたいということであれば、周りで工夫することによって、そのような使い方も可能です。
https://yubidenwa.jp/switch/oneswitchmemory/

4)文字盤を使う
五十音表から文字を選択してことばを伝える方法もあります。文字が選べればなんでも伝えられると思いがちですが、文字を自由に選ぶのは最初は難しい操作かもしれません。上記のような指伝話メモリのカードを使った方が操作は簡単ですが、自由に文字を選びたいという要望も必ずあると思います。指伝話文字盤をスイッチ操作する方法にもいくつか用意があります。また、指伝話文字盤を対話方式で使うことも考えられています。
https://yubidenwa.jp/switch/oneswitchmojiban/

わからないことがあれば、サポート窓口までご連絡ください


 
 

スイッチコントロールを覚える

スイッチコントロールには、実にさまざまな機能と設定があります。しかしそれをすべて覚える必要はありません。むしろ、使う人の身体の状態に応じた設定はどのようにしたらいいか?というところから調べていく方が早いです。
スイッチコントロールを勉強するには、指伝話メモリと一緒に使うととてもわかりやすいと思います。「指伝話を使いながら覚える iOSスイッチコントロール 1-2-3!」シリーズを是非ご活用ください。ウェブでもPDFでもご覧いただくことができます。

 
 


 
 

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