聞いて操作

操作の工夫
操作の工夫

概要

画面が見づらく、また、タップ操作がしづらい方が、スイッチを操作してカードを選択する方法で使うセットのサンプルです。
シンプルな練習のためのセットと、本格的に使う場合のサンプルを用意しました。ルールがわかれば画面を見なくても音声ガイドを聞いてスイッチで操作することができます。カード1枚選択することができれば、できることが広がります。

スイッチコントロールの読み上げ機能を使う仕組みです。






解説・ヒント

音声読み上げについて・VoiceOverとの違い

目が見えない・見えづらい方に便利なアクセシビリティ機能にVoiceOver(ボイスオーバー)があります。指で画面を触ったりしながら音声ガイドを聞きながら操作する方法です。
今回は、スイッチコントロールの音声読み上げ機能を使っていますので、VoiceOverとは異なるアクセシビリティ機能です。
スイッチコントロールの場合は、画面に触れることができずとも操作ができますし、動かす身体の部位は指でなくてもよく、足を使ったり瞬きしたり、奥歯でものを噛む仕草でもスイッチ操作となるスイッチがあり、選択肢が多いのが特長です。

指伝話メモリの項目読み上げ

スイッチコントロールの項目読み上げ機能を使う場合、指伝話メモリではカードの「タイトル」に入っている文字を読み上げます。
スイッチコントロールの項目読み上げのオプションに「項目の属性を読み上げる」はオフにしてください。指伝話メモリのカードはシステムの属性としては「ボタン」となります。毎回「ボタン」と言われなくてもすべてボタンですから、属性を連呼する必要はないからです。

楽しくはじめて、使い方のルールを覚えていただければOK

画面を見ながら操作している人と、画面を見ずに操作している人では、画面の様子を理解するための情報を得る方法が大きくことなります。毎回同じルールを使うということは、極めて重要なインタフェースとなります。
しかし、最初からルールを覚えるために練習するのではなく、最初は楽しいこと(好きな音楽を選ぶなど)や便利になること(扇風機を操作するなど)といったことで、便利になることを実感していただき、徐々にできることを広げていただくのが良いと思います。その広げていく過程で、一貫したルールがあって、それに従って使っていくことで操作が楽になるのであれば、操作を覚えるのに四苦八苦する時間を他のことに使っていただけるようになり、さらに世界が広がっていくことと思います。

スイッチコントロールの設定

スイッチコントロールは、設定によって様々な使い方ができます。かといって、設定の組み合わせをすべて理解して使うというのは現実的ではありません。一度基準となる設定を試してみて、少しずつ設定を変更しながら調整して、いい塩梅のところを見つけていただくのが良いと思います。
初めての方は、次の設定ではじめてください。

・スイッチは1つだけ使い、アクションは「タップ」
・自動ハイライトで、時間は5秒にする。
・最初の項目で一時停止はオフにする。
・繰り返しは1回にする。
・サウンドエフェクトはオンにする。
・読み上げはオンにし、音声は Siri(声1)、読み上げ速度は75%程度、項目の属性を読み上げるはオフ、読み上げ中は一時停止をオンにする。
・項目をグループ化はオフにする。

上記の設定には、下記に示すようにそれぞれの理由がありますが、お使いになる方に合わせて適宜設定を調整してください。

スイッチは1つだけ使い、アクションは「タップ」
スイッチを2つ使える場合、または、スイッチ1つでも短押しと長押しができる場合、または1回押しと2回押しを分けて操作できる場合など、自動ハイライトではなく手動ハイライトにすることも可能です。
アクションをタップにしたのは、ハイライトメニューを使わないようにするためです。指伝話メモリのカードを使うには、基本的にタップだけできればよいです。カードセットのページ遷移はタップ操作で可能です。

自動ハイライトで、時間は4秒にする。
自動ハイライトのカーソルの移動を4秒にしたのは、読み上げテキストの内容を聞いて、そこを選択すると考えてスイッチ操作をするまでの時間に余裕を持たせるためです。

最初の項目で一時停止はオフにする。
階層方式にする場合は、1枚目のカードは読み上げず、何もアクションを設定しないようにしています。そのため、先頭カードを選択する頻度は小さいので、特に一時停止して時間調整する必要はないと考えました。
ちなみに、先頭のカードを空けているのは、稀にスイッチコントロールのカーソルの動きが再表示されて、1枚目のカードの読み上げテキストが2度読まれてしまうことがあったからです。再描画の問題が起きても、1枚目を空にしておくことで、混乱を避けることができます。

繰り返しは1回にする。
カードを選択した後にも、自動ハイライトは引き続き動くので、カードの読み上げが続きます。カードを選択して音楽をかける・メッセージを送るといったアクションの後は、読み上げはなくて良いので、できるだけ速やかに終わるように繰り返すを1回としました。
今回の場合、指伝話メモリで表示するカードの枚数はあまり多くならないようにしています。

サウンドエフェクトはオンにする。
サウンドエフェクトは、カーソルが移動する時の音です。音がすると動いていることがわかりやすいので、オンにしています。

読み上げはオンにし、音声は Siri(声1)、読み上げ速度は75%程度、項目の属性を読み上げるはオフ、読み上げ中は一時停止をオンにする。

このサンプルでは、自分の声として設定しているのは SAYAKA です。一方で、読み上げ音声はiPadが利用者に伝えるための音声なので、声の違いがわかりやすいようにしています。読み上げ速度は、慣れてくると75%でも遅く感じるようになりますが、まずは普通に話す言葉との違いを明確にするために75%にしました。聞き取りづらい場合は、速度を落としてください。
読み上げ中は一時停止するようにしてあれば、項目の読み上げが終わらないうちに次の項目に行かないようにできます。一方で、カーソルの移動間隔が一定にならなくなるので、その点が使いづらくなる可能性はあります。読み上げ速度を速めているので、読み上げ項目を工夫して、できるだけ指定時間内に読み上げが終わるようにしています。

項目をグループ化はオフにする
画面を見ないで音声を頼りに操作する場合は、グループ化はわかりづらいので、グループ化をオフにしました。

階層方式にした時の工夫

1枚目のカード
1枚目のカードは、項目読み上げでは何も言わないようにカードのタイトル欄は空欄にしています。しかしそのカードを選択した場合は、「○○ページです」と現在表示している内容がわかるように読み上げ音声に入れています。

音声読み上げの語尾
選択項目の内容を読み上げる時は、体言止めにしています。一方でガイダンスのために読み上げる場合は、項目読み上げであっても指伝話メモリが読み上げる場合でも、です・ます調にしています。これは、読み上げている内容の目的をわかりやすくするためです。

セットの説明
セットを、メニューとページの2種類に分けています。メニューは、そのセットにあるカードを選んで下位の階層に移動するためのカードの集まりです。ページは、操作の選択肢の集まりです。

戻るカード
最上位のメインメニュー以外は、2枚目は呼び出したセットに戻るためのカードにしています。

1枚目のカードが白い理由
1枚目は基本的に空欄なので、画像を入れておかなくてもいいのですが、セット一覧では特に指定をしない限り1枚目のカードのプレビューが使われます。1枚目が空欄だとセット一覧でみた時にわかりにくいので、そのセットを表すカードに白いカバーを被せたようなカードを用いています。

セットの表示・非表示
セット名の最後が _ (アンダースコア)の場合は、セット一覧でプレイモードでは表示されません。階層方式をとっているセットでは、先頭のセット以外は、非表示になるようにしています。

ダウンロード


聞いて操作_install.zip
セットのファイル
 

聞いて操作.key
Keynoteファイル
 
 

指伝話メモリ
ショートカット
 

指伝話メッセージ
ショートカット
 

指伝話メッセージ_C
ショートカット
 

MyMusic
ショートカット
 
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