概要
他の人に見られたくないカードセットの作り方の案
スイッチ操作で指伝話メモリを使っている方たちから「支援者に見せたくないカードがあるが、何か方法はないだろうか?」と相談がありました。
支援者が操作をして勝手に見られると嫌だなと思うものがあるとのことです。
個人的な情報なので、見せたくないものや、パスワードや銀行の情報など、忘れないようにカードに入れてあるそうです。
別なかたは、大好きなアイドルの写真を入れておきたいけど、1人の時に見たいし、見ているのを知られたくない、ということでした。
標準のメモアプリでも、ロックをかけることができるし、色々なアプリがあるのでそういうのを使うのも1つの手ですが、基本は指伝話メモリのカードを使っているので、その中でやれることがあったらいいな、という相談です。
いくつかのステップを経て、「秘密の部屋」というセットを作りました。
順番に、最初の画面、パスワード用画面、ダミー画面、秘密の画面、フェイク画面
解説・ヒント
セットを開くと、左上隅のカード以外は真っ白です。
このセットは、他のセットから呼び出されて使うことになりますが、左上隅のカードを選択すると、呼び出したセットに戻るようにしてお使いください。その場合、左上隅のカードのタップ時のアクションは「セットに移動」で戻り先のセットを指定してください。「呼び出したセットに戻る」の指定ではありません。
右上隅のカードをタップするとフェイク画面が開きます。
「見せたくない画面を隠していたんだ。見せたくなかったのは、自分の書いた絵なんです。」という説明をして笑い話にするための画面です。表示された絵をタップすると元の画面に戻ります。
しかし、本当に隠したい画面は別にあります。
最初に表示されるセットでは、左上隅・右上隅以外の白い場所をタップしても何も起きません。しかし、右下隅のカードをタップすると一瞬画面がちらついたようになります。おかしいなと思ってもう一度タップしても、カードは白いままです。
(やっぱり隠していたのは右上隅なのか、と思わせるためです。)
しかし実は、右下隅のカードをタップした直後に続けて左下隅のカードをタップすると、パスコードを入力する画面が表示されます。1つ選ぶ度に表示内容が変わります。パスコードは4桁で、正しく入力すると隠されていたページが開かれます。正しくないと最初の白い画面に戻ります。
パスコードを入力している画面を誰かに見られた時に「コードを教えろ」と言われるかもしれません。教えなければ秘密の部屋を見られることはないのですが、教えなければ問題が生じる可能性があります。しかし教えたくはない。その時には、ダミーのコードを教えます。
ダミーのコードを使って表示されるページは、旅日記の写真が表示されます。
「実は自分は鉄道旅行が大好きで、その写真集なんだ。鉄ちゃんであることは隠していたんだ。」という説明をして笑い話にするための画面です。写真をタップしても何も起きません。左上隅のカードを押して元に戻ります。(ダミーのコードは、199#)
正しいパスコード(1997)を入力すると、秘密の部屋が表示されます。秘密の部屋も、ダミーのページと同じ旅日記の写真が表示されます。
これは、万が一、ダミーコードの存在がバレてしまった時に、正しいパスコードを教えることになったとしても、ダミー画面と同じものが表示されることで「あれはダミーのコードではなく、正しいコードは2つあるんだ、機能的には2つのコードを使い分けるようなこともできるらしいけど、いまは同じものが表示されるんだ」という説明をします。
しかし、正しいパスコードで開いた画面は、画像をタップすると隠していた画像が表示されます。一人でこっそりと大好きなアイドルの写真を見るといった使い方ができます。
秘密の部屋を見ている時に、誰かが急にやってきた場合は、白いカードをタップすると、ダミーページに飛ぶようになっています。開いていたアイドルの写真は一発で旅日記の画像に変わります。そしてそこはダミーページなので、写真をタップしてもアイドルの写真は表示されません。
左上隅のカードをタップして最初の画面に戻ってしまえば、秘密の部屋を見られないまま終わりにすることができます。
このように、秘密のページは、単純に見えなくするだけでなく、誰かにその存在を悟られたとしても、あの手この手でお茶を濁して、大切な秘密のページを見られないようにします。それはまさに、コミュニケーションです。
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