指伝話メモリとは?

指伝話メモリは、カードタイプのコミュニケーションアプリです。
カードをタップすると流暢な合成音声でお話しをするというシンプルなアプリですが、1ページに表示させるカードの枚数や表示のさせ方を工夫することができるので、さまざまな目的に合わせたカードセットを作ることができます。

特長

 画面に表示されるカードをタップすると流暢な合成音声が聞こえます。これが基本的な使い方です。
 画面に表示されるカードの枚数を変えたり、カードをタップして別なカードを表示させることができます。カードの表示の工夫で、用途や使い勝手がいろいろと変わります。
 自分の声の代わりに使う用途の他に、言語聴覚士がリハビリテーション場面で使ったり、学校の先生が教材を作ったり、多言語表示のお店のメニューを作ったり、スマートスピーカーに話しかけて家電を操作したり、使い方はアイデア次第です。
 カードをタップしてiPadに標準のショートカットアプリを呼び出すことができます。カードを選んでメッセージやメールを送ったり、音楽をかけたり・止めたりすることもできます。

カードの表示の違い

 画像をカードとして作成できますので、文字だけでなく絵・色をつけたカードを用いることができます。1画面に表示するカード数を変えることで、見た目と使い勝手が大きく変わります。

1画面に表示するカードの枚数

 1画面に表示するカードの枚数は、1・2・4・8・9・16枚から選ぶことができます。最初は大きく表示し、慣れたら表示数を多くするなどの工夫がし易くなっています。

階層メニュー

 階層化されたカードセットを作るために、カードから他のカードセットへ移動することができます。これによって、カテゴリーのメニューを表示して、それぞれのカードセットに移動したり、ページを移動させる仕組みを作ることができます。

スマートスピーカーに話しかける

 話しかける相手は、目の前にいる人だけではありません。スマートスピーカーに話しかけることができます。自分の声が出せなくても、スマートスピーカーに指伝話から話しかけて、ニュースを聞いたり電気をつけたり、家電を操作する仕組みと連動して使うことで、より便利になります。
 なお、家電の操作は、直接音声で操作できるものもありますし、赤外線リモコンの学習リモコンとスマートスピーカーを連動させて音声で操作できるようにする製品もあります。

LINE、メッセージ、メールを送る

 LINEを送るには、メッセージをキーボードで入力する必要があります。スイッチコントロールで操作する場合、文字入力には時間がかかりがちです。また、LINEを開くために、使用しているアプリからホーム画面を開き、そこからLINEのアプリを開く操作は、小さなことですが手間がかかることです。毎回の操作であればこそ、簡単にできる仕組みがあると良いです。
 指伝話メモリなら、LINEアプリのトーク画面に指定のメッセージを入力した状態で画面が開くようにカードを作ることができます。後は送信先を選択して送信するだけです。

 なお、メッセージ(SMS)やメールであれば、指伝話メモリのカードを選んで送信完了するところまでをカード1枚を選ぶだけで行うことができます。アプリの画面から指伝話メモリに戻ってくる手間がない分、操作が楽です。

滞留コントロールで使い易い画面

 滞留コントロールを使えば、マウスやトラックバッド、視線でカーソルを操作した時に、指定した時間カーソルを静止させることで、カーソルのある場所でアクションが実行されるようになります。
 画面一杯に選択肢が埋まっていると、カーソルを動かし続けて目的の場まで移動させなければなりません。もし途中でカーソルを止めてしまえば、そこが選択されてしまいます。カーソルをずっと動かし続けるのは難しい時があります。
 カードを格子状に配置し、空白部分を設けました。空白でカーソルを止めて滞留コントロールで自動タップされても何も起きませんし、動かせる準備が整ったら再びそこからカーソルを動かせば良いです。少しづつ動かしていくことも可能です。こういった工夫が指伝話メモリはし易いです。

写真からカードを作るメモリーノート

 昔の写真をiPadのカメラで撮影したものを使って、指伝話メモリのカードを作ります。画面をめくりながらタップすると読み上げるエピソードを一言ずつ添えておきます。
 写真を見ながら「これはどこに行った時写真?」「この人は誰?」とやり取りしながら一緒にカードを作る時間も、出来上がったカードを一緒に見る時間も大切なコミュニケーションです。

言語リハビリテーションで使用するカード

 指伝話メモリは、言語聴覚士によって失語症の方への言語訓練現場でも使用されています。
 表示の仕方を変えることで、呼称・聴理解・読解といった課題を自由に作成することができます。また、身近にある自分の持ち物だと発語し易い場合もあります。その時にはカメラで撮影した写真を使ってカードを作ることができます。
 なお、指伝話メモリには、指伝話メモリ for STという言語聴覚士専用のアプリを別途発売しています。専用絵カードが付属する他、機能的にも言語リハビリテーション現場の要望に合わせた特別版となっています。一般のAppStoreでは表示されません。弊社にお問い合わせください。

学習教材・療育分野での利用

これはどこの国旗?
 国旗を見て、国名を選ぶ三択問題です。このサンプルは、間違った時に「ブブー間違いです」と言わず、選んだものに対して一言コメントを返すようにして、間違いを選んだとしても何か新しい知識を提供できるようになっていることが人気のサンプルです。
 カードをタップした時に、別な画像を表示する仕組みを使っています。
 「これは誰のお母さん?」「この料理の名前は?」「この昆虫の名前は?」など、同じパターンで作れるカードセットのアイデアはたくさんありますね。

右側半分、ど〜れだ?
 左側だけの野菜の絵カードを見せて、右側半分を4枚の選択肢から選ぶ課題です。その野菜ではないカードを選んだ時に「ブブー間違いです」と言わないでネタにするところが人気のサンプルです。
 課題の提示では、1画面に8枚のカードを表示しています。選んだ結果は1画面に1枚のカードを表示しています。カードの遷移の機能と表示枚数の組み合わせで、こういった表示方法が実現できます。

みかん、Word World
 ?の場所に入る文字を選ぶサンプルです。日本語と英語で作っています。
 実は、どの選択肢も正解になっています。英語の方では文字を入れないという正解もあります。正解は必ずしも1つではないということを伝えるための教材として人気があります。
 みかんの方のサンプルは、?をタップするとみかんの画像が表示されます。それを見せて「これと同じものはどれ?」と聞けば「か」が正解になりますし、「これと違うものはどれ?」と聞けば「と」と「し」の両方が正解になります。問いかけによって答えが変わる、そして、人生は出会う相手によって変わるということを伝えているサンプルと言われています。
 英語のカードの方は、カードをタップすると英語で話します。指伝話メモリは、他にもフランス語・中国語・スペイン語など20言語を話すことができます。言語教材として使う方、外国語のスピーチをカードに仕込んでおいて人前で話す時に使う方、使い方はいろいろ考えられます。
 話すことばや音程・速度を、カードごとに設定することもできます。
 正解・不正解の数を数えて得点をつけて最後に表示したいというご希望を伺うことがありますが、そういった機能は指伝話メモリにはついていません。学習ドリルを作るアプリとしてではなく、コミュニケーションのきっかけを作るために使っていただくことを考えているからです。
 子どものためにご自身で絵カードを作っているお母さんは「カードを作る過程も大事なコミュニケーションです」とおっしゃっていました。是非楽しんでカードを作ってみてください。
 カードは、写真から作るほか、既に作成してあるカードをコピーしてくることもできますし、新たにKeynoteで整ったカードを作るためのテンプレートも提供しています。