(2019年12月)

はじめに

iPadのスイッチ操作で、スイッチを1つだけ使って行う方法の工夫です。スイッチコントロールを使う際、1つのスイッチを押すだけの操作の場合は、基本的にはiPad側が自動的にスキャンし、タップする場所をスイッチで指定するという操作になります。動いているものを捉える感じでスイッチを操作することになるので、実はこの方法は意外と難しいものです。自分のペースで操作するための工夫をした内容をご紹介します。

押し方の工夫
使うスイッチが1つだけでも、押し方を使い分けることで複数の操作を行うことが可能になります。iOSのスイッチコントロールを使う場合は、スイッチの「短押し」と「長押し」ができれば、それぞれに動作を割り当てることができます。

スイッチ接続キット(変わる君)の設定を変更し、パターン入力を可能にすれば、「短押し」と「長押し」の組み合わせによるパターンの入力が可能です。例えば、「短押し2回」や「短押しと長押しの組み合わせ」といった操作を1つの操作とすることができます。
(詳しくは、「わかる変わる君」のページをご参照ください。)

アプリの工夫
指伝話メモリは、カード型のコミュニケーションアプリですが、カードをタップすると発話するという以外に、音楽をかける・止める、音量を調整するといった操作を、ショートカットの呼び出しを通して行うことも可能です。

紹介する3つの方法
1)短押しの操作だけを使います。
2)短押し1回と2回の使い分けで操作をします。
3)短押しの操作だけを使います。

1はスイッチコントロールを使う方法、2と3はiPadOSのスイッチコントロールを使わない方法です。

特長
音声によるガイド読み上げの機能をつけているので(1はiOSの項目読み上げ、2・3は指伝話メモリ)、画面を見ていなくても耳で聞いて判断して操作することもできます。2・3については、読み上げを指伝話メモリで設定しているので、読み上げる内容を自由に設定することができますし、読み上げる音声が指伝話の流暢な声になります。
 
 


 
 

1.短押しのみ(スイッチコントロールあり)

設定
スイッチコントロールの自動ハイライトの項目モードを使用します。項目読み上げの機能をオンにし、フォーカスがあたったところの項目を読み上げ音声で認識するようにしました。音声はiPadOSの音声ですので流暢ではないですが、選択項目の確認ができるので、画面を見ていなくても声を聞くだけでの操作も可能です。

画面の内容
この画面は、入所先の施設でお使いになる方が、介助者が来た時に伝えたいことを画面に表示することと、自分で音楽をかけたり止めたりすることを、スイッチ操作で行えるように指伝話メモリで作ったものです。実際にお使いの方は、ベッドで横になって足でスイッチを押して操作されています。
音楽の再生は、指伝話メモリからiOSのショートカットを呼び出して実現しています。


 
 


 
 

2.短押し1回と2回の使い分け(スイッチコントロールなし)

設定
スイッチコントロールは使用せず、指伝話メモリとスイッチ接続キット(変わる君)の設定の組み合わせで操作します。
変わる君は、パターン入力設定で次の内容で設定しています:
・1回押し:「→」キーを送信してから「1」キーを送信
・2回押し:「2」キーを送信

指伝話メモリでの動作は、1回押しで「ページをめくり、1枚目のカードをタップ」、2回押しで「2枚目のカードをタップ」となります。

画面の内容

セットの全体は、この画像のような階層メニュー構造になっています。

操作の仕方
スイッチを1回押すと、次のメニュー項目を表示し、その内容を読み上げます。そのメニュー項目を選択したい場合はスイッチを2回押します。


 
 


 
 

3.短押し1回だけの操作(スイッチコントロールなし)

設定
スイッチコントロールは使用せず、指伝話メモリとスイッチ接続キット(変わる君)の設定の組み合わせで操作します。
変わる君は、パターン入力設定で次の内容で設定しています:
・1回押し:「→」キーを送信してから「1」キーを送信し、3秒待ってから「2」キーを送信
※3秒の長さは設定によって任意に変えることができます。3秒は決定を判断する時間の長さですが、待ち時間でもありますので、短すぎても長すぎても使いづらくなるので、使う方と相談しながら調整するのが良いです。

指伝話メモリでの動作は、1回押しで「ページをめくり、1枚目のカードをタップ」、3秒待ってから「2枚目のカードをタップ」となります。
途中でスイッチ操作を行った場合は、そこから先の操作はキャンセルとなり、再び1回押しをした動作が始まります。

画面の内容

セットの全体は、この画像のような階層メニュー構造になっています。

操作の仕方
スイッチを1回押すと、現在表示しているメニュー項目の内容を読み上げます。3秒間のうちにもう一度スイッチを1回押すと、そのメニュー項目を選択となります。3秒間過ぎると自動的に次のメニュー項目に移動します。
「OK」と発話した時は指示を受けて処理中となった状態です。次に「〜です」と伝えてくるまで待ちます。メニュー項目の内容を読み上げて3秒間何もしないで次のメニュー項目に移動する時は「Next」と発話します。
操作の途中で休憩したり眠ってしまっても、再開時にスイッチを押せばその項目を読み上げるのでメニューのどこにいるのかわかります。
画面をみていなくても、声を聞くだけで操作しても良いです。


 
 


 
 

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