(2019年12月)

はじめに

iPadは、指で操作するほぼすべての内容を、スイッチ操作で行うことができるように設計されています。画面のタップ、スクロール、指二本で写真をピンチしたり、指4本で画面をスワイプしたりすることもスイッチ1つで行えます。

いきなりすべてを使いこなすのは難しいことです。しかし、難しいと最初に感じて諦めてしまうのはもったいないことです。
最初に挑戦する時には、失敗せずに使えるものから始めたいです。小さい子どもは特にそうだと思いますが、おとなだって最初の失敗は辛いものです。身体が動かしづらくてスイッチを使う場合、スイッチで広がる便利な世界を知る前にがっかりすることは避けたいです。

ここでは、はじめてスイッチを使う時に、失敗せず楽しく使ういくつかの方法をご紹介します。
なお、動画の中で使っているスイッチは、1つの例です。スイッチは身体の動きに合わせて適したものを選べばよいので、このスイッチでなくてはいけないということではありません。
 
 


 
 

めくってタップ

指伝話がお勧めするはじめてのスイッチ操作は、「めくってタップ」です。スイッチを押すと「ページをめくって読み上げる」動作です。本を読んだり、笑顔日記をみんなでみたり、めくってタップで楽しんでください。



説明
変わる君(iPadとスイッチをつなぐアダプタ)の設定をすると、1回のスイッチ操作で、カードをスワイプ(ページめくり)してタップ(音声読み上げ)の2つの動作を行うことができます。スイッチコントロールのレシピを使っても同じことができますが、変わる君方式だとスイッチコントロールの設定がない分、確実に簡単にできます。画面は指伝話メモリで作ったカードです。スイッチは空圧スイッチで、風船の中にスポンジを入れています。

この操作ではほとんど失敗することがありません。また、自分の写真や身の回りの写真を使った紙芝居や絵本のような内容であれば、興味の度合いが大きく変わります。

 
 


 
 

ふむふむ

めくってタップを体験して「スイッチを押すと何かが起こる」ことを経験した後は、スイッチを押す回数によって違う結果になることを体験してください。



説明
変わる君(iPadとスイッチをつなぐアダプタ)を使って、押した回数に応じてタップするカードを選択します。スイッチコントロールを使わない分、準備が簡単で確実。画面は指伝話メモリで作ったカードです。

この操作ではほとんど失敗することがありません。2回押そうと思って3回押してしまっても、1回押すつもりが手が震えて2回押してしまっても、言うことばが変わるだけで間違いでも失敗でもありません。
2回押すというのが難しい場合は、1ページずつカードを表示する画面を介助者がページをめくり、スイッチを押して話すということでも良いです。
まだスイッチを試している間は、いきなり選択肢から正解を選ぶような操作に挑戦するのではなく、多少操作が思い通りいかなくても失敗にならない中身を使うのが良いです。

 
 


 
 

解説

iPhone/iPadのスイッチコントロールを使えば、ほぼすべての操作をスイッチ1つでできるようになります。身体の動きが悪くなってきた方が、それならばとスイッチを使い始める際に、いきなりメールを送りたい、文章を書きたい、絵を描きたいといってスイッチコントロールのディープなところから始めることがあります。
それまでパソコンやiPadを使ったことがなく、はじめて使うiPad操作がスイッチであるならばむしろ良いのですが、「以前iPadを使っていたから中身は知っているので同じように使いたい」という場合は特に注意が必要です。操作性が変わり使い勝手が変わって戸惑ってしまいますが、頭ではわかっているので使いづらいと感じる強さが大きくショックを受けることもあります。せっかくスイッチで広がる世界を手にする機会を逃してしまうことにもなりかねません。

次につながる
はじめて挑戦するスイッチ操作の場面では、上記の例のようにカードの選択に結びつく操作を最初に取り上げることが私たちは多くあります。カードを1つ選ぶと流暢な声で話をする指伝話メモリは、声で誰かに話しかけるだけでなく、スマートスピーカーに指示を伝えたり、メッセージやメールを送ったり、音楽をかけたり止めたりすることもできます。どれもカードを選ぶという同じ動作ですが、それができれば、自分でできることがどんどん増えることになります。

操作して楽しいコンテンツ
スイッチで操作する時、何を選ぶかはとても重要です。単に番号を選ぶ練習をするよりも、家族のカードを選んでその人に返事をしてもらうという練習をした方が、スイッチ操作は楽しく練習できます。画面上の太鼓を叩いて音を出したり花火を上げて音を出す操作よりも、自分の好きな音楽がかかったり好きな人にメッセージを送ることができる方が、次に繋がる楽しさが感じられると思います。

 
 


 
 

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