(2019年3月)


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【レシピとは?】

スイッチコントロールのレシピは、「その状況で使う操作をスイッチに割り当て直接操作できるようにする」機能です。

どんな時にレシピを使う?

例えば、[ブック] アプリで本を読む時は、「ページをめくる」操作がほとんどだと思います。スイッチコントロールで操作している場合、本を読んでいる間はスイッチの操作が「ページをめくる」になれば、いちいち画面からメニューを選んでページめくりを指示しなくてもよいので、とても便利ですし、読書を楽しむことができます。こういう時にレシピを使います。

   レシピの設定(例)
範囲 \ スイッチのアクション スイッチ短押し スイッチ長押し
通常のスイッチコントロール 次の項目へ移動 項目を選択
レシピの起動から終了まで 画面の右から左へスワイプ レシピの終了

レシピの起動と終了はどこでする?

レシピの起動方法は2つあります。

1)スイッチコントロールを起動した時に、特定のレシピを起動するように設定しておく。
2)スイッチコントロールのハイライトメニューから、特定のレシピを起動する。

どちらの方法にするかは、使い方次第です。

レシピの終了方法も2つあります。

1)スイッチの操作にレシピの終了を割り当てておく。
2)タイムアウトを設定しておき、レシピ利用中に一定時間スイッチ操作がなければレシピを終了するように設定しておく。

1の方法で終了する場合は、レシピの動作に割り当てるスイッチのアクション(操作)とは別にスイッチのアクションを割り当てることになります。従って、スイッチ1つだけで、かつ、短押しと長押しの操作を使い分けていない場合は、レシピの終了は2のタイムアウトを使うことになります。

レシピでできる操作は何があるか?

レシピで行う操作には次のものがあります:

1)画面中央をタップ
2)右から左スワイプ
3)左から右スワイプ
4)ポイントで押さえたままにする
5)カスタムジェスチャ
6)レシピを終了
7)項目を選択(自動ハイライト有効)

1~4を見る限り、ページをめくるといった操作で使うように思えますが、5の [カスタムジェスチャ] を使うと、約8秒以内かつ5タップ以内の自由なタップとスワイプの操作を覚えさせて割り当てることができます。使用するスイッチの数と割り当て次第ですが、例えば、ギターアプリでコードを弾くようなアイデアも実現できます。

7の [項目を選択(自動ハイライト有効)] は、自動ハイライトを有効にした上で、そのスイッチ操作を [項目を選択] にします。この機能を使えば、ハイライトメニューを通してになりますが、自動ハイライトと手動ハイライトを切り替える設定をすることができます。

 


【レシピの準備】

レシピには、必ずスイッチを割り当てるので、先にスイッチの登録がされていることが前提になります。

前節にも書いた通り、レシピの起動と終了の方法を先に決めておく必要があります。

ここでは、[スイッチ1] というスイッチが1つ設定され、短押しのアクションに [次の項目に移動] 、長押しのアクションに [項目を選択] という設定がされ、[手動ハイライト] で使用するための設定がされていることとして説明を行います。

レシピの開始は、ハイライトメニューからの選択で行い、レシピの終了はスイッチの長押しを割り当てます。

 


【レシピの作成】

作成する内容

ここでは、読み上げ機能付きの絵本の画面の操作を想定し、スイッチを押すと「絵本をめくって、タップする」という動作をレシピで作成する手順を説明します。「タップする」動作は、そのページを読み上げる動作と想定しています。

指伝話メモリで作成した絵本やメモリーノートは、まさにこの操作でページをめくって読み上げることができます。本来であれば、2つの動作(めくる・タップ)を行うべきところを、1回のスイッチ操作でできるようになります。

ちなみに、もしレシピを使用しないで操作するのであれば、指伝話の [設定] で [ページ送りボタンを表示] をオンにし、表示されたページ送りボタンを選択してページをめくり、カードを選択して読み上げるという操作を行うことになります。1スイッチで操作するには手間がかかります。

作成手順

1)スイッチコントロールの設定で、 [レシピ] > [新規レシピを作成…] をタップします。

2)[名前] の項目をタップしレシピ名を入力します。
ここでは「めくってタップ」と入力します。

3)[スイッチを割り当てる…] をタップするとスイッチ一覧が表示されるのでここでは [スイッチ1] を選択します。

4)「スイッチ1」を選択すると、アクションの一覧が表示されます。

画面中央をタップしたり、左右のスワイプをしたり、指定した場所を押さえたままにするようなアクションを行う場合は、既定のメニューから選べば良いですが、今回のように「めくってタップ」するような動作は [カスタムジェスチャ] を選んで登録します。ここでは、[カスタムジェスチャ] をタップします。

5)[新規ジェスチャ] を登録する画面が表示されます。

6)めくる動作は画面右から左へのスワイプ、読み上げるためのタップは画面中央のタップです。実際にその動作を行い、終わったら [保存] をタップします。

7)1つ前の画面に戻ったら、[長押し…] をタップします。

8)長押しのアクションを選択します。ここでは [レシピを終了] を選択します。

9)以上でレシピの作成が終了しました。

 


【作成したレシピを試す(めくってタップ)】

1)スイッチコントロールの操作でハイライトメニューを表示し、 [レシピ] を選択する。

2)レシピのメニュー表示に変わるので、ここでは [めくってタップ] を選択する。

3)「スイッチは”めくってタップ”レシピを使用するように設定されています。」と表示され、ここからレシピのモードに入ります。

4)スイッチを押すと、ページがスワイプされ、続いてタップされ、絵本が読み上げられます。

5)スイッチを長押しすると「スイッチはデフォルトのアクションを実行するように設定されています。」と表示され、元のスイッチコントロールのモードに戻ります。

レシピの起動を自動化する

「めくってタップ」は、スイッチ操作でページめくりと本読みが確実に自分のペースでできることから、初めてスイッチを使う方の練習によく使われる方法です。

しかし、スイッチコントロールの設定をしたり、レシピを起動するといった最初の段階に難しさを感じて挫折してしまうことがあります。

そこで、スイッチコントロールが開始された時に、自動的に特定のレシピを起動する設定があります。

1)スイッチコントロールの設定で [レシピ] > [レシピを起動] をタップします。

2)起動するレシピを選択します。ここでは [めくってタップ] を選択します。

この設定で、スイッチコントロールを起動した時点で、[めくってタップ] のレシピが起動しますので、最初にハイライトメニューを表示したり、メニューから項目を選択する必要がなくなります。読む絵本を表示した後にスイッチコントロールを起動すれば、すぐにめくってタップのスイッチ操作が使えるようになり利用者の負担が減ります。

 


【変わる君のマクロ機能を利用した場合との比較】

変わる君は、スイッチ操作に対して、複数のキー操作を行うようなマクロを作成して割り当てる機能があります。指伝話メモリはスイッチコントロールを使わずにキー操作でカードをタップしたりページめくりをすることができる仕組みがあります。

指伝話メモリでは、[6キー] [1キー] と続けて押すと、ページめくり・1番目のカードのタップを行うことになり、めくって・タップの操作と同じになります。

この場合、スイッチコントロールは使わないので、準備をする人の手間が軽減されますし、失敗する要因が少なくなるという良い点があります。実際に操作してみると、レシピで操作する時の画面に表示される黒い丸い表示もでませんし、レシピの起動や終了に気を使う必要もありません。スイッチコントロールの仕組みを理解しないとスイッチで操作できないと考えがちですが、この方式であればまずスイッチを使って自分で何か操作することができるということを体験しやすいと思います。

一般的に販売されているスイッチとiPadの接続のためのアダプタは、単に形状を変換して接続するためのものですが、変わる君はマクロを使うことができるのが他にはない強みです。

変わる君の設定に関しては、「指伝話を使いながら覚えるスイッチコントロール1-2-3! わかる変わる君編」をご参照ください。

 


【手動ハイライト・自動ハイライトを切り替えるレシピ】

レシピを利用して、自動ハイライトと手動ハイライトを切り替えて使うためのレシピを作ってみます。通常は、ハイライトメニューに表示されないスイッチコントロールの設定項目ですので、設定アプリに戻って設定を変更する必要があります。

しかし、レシピには、[項目を選択(自動ハイライト有効)] というアクションがありますので、これを利用します。

つまり、スイッチコントロールの設定としては [手動ハイライト] にしておき、レシピを起動することで [自動ハイライト] に切り替えることにします。

作成手順

1)スイッチコントロールの設定で、 [レシピ] > [新規レシピを作成…] をタップします。

2)[名前] の項目をタップしレシピ名を入力します。
ここでは「自動ハイライト」と入力します。

3)[スイッチを割り当てる…] をタップするとスイッチ一覧が表示されるのでここでは [スイッチ1] を選択します。

4)「スイッチ1」を選択すると、アクションの一覧が表示されます。ここでは [項目を選択(自動ハイライト有効)] を選択します。

5)1つ前の画面に戻ったら、[長押し…] をタップします。

6)長押しのアクションを選択します。ここでは [レシピを終了] を選択します。

7)以上でレシピの作成が終了しました。

 


【作成したレシピを試す(手動ハイライト・自動ハイライトの切り替え)

1)最初は、手動ハイライトで操作します。

2)スイッチコントロールの操作でハイライトメニューを表示し、 [レシピ] を選択する。

3)レシピのメニュー表示に変わるので、ここでは [自動ハイライト] を選択する。

4)「スイッチは”自動ハイライト”レシピを使用するように設定されています。」と表示され、ここからレシピのモードに入ります。

自動ハイライトに変わり、スイッチを押すと [項目を選択] のアクションとなります。

5)スイッチを長押しすると「スイッチはデフォルトのアクションを実行するように設定されています。」と表示され、元のスイッチコントロールのモードに戻ります。