はじめに

 iPadやiPhone、iPod touchを画面のタップやスワイプなどではなく、スイッチを使って操作することができます。
 iPad, iPhone, iPod touchには標準で「アクセシビリティ」という機能があります。これは、視覚サポート、聴覚サポート、操作のサポートなど、使い勝手を良くするための機能です。この中の「スイッチコントロール」機能を使えば、スイッチを使って操作をすることができるようになります。
病気や障害によりタップ操作がしにくいためからだの他の部分を使う、料理中で両手がふさがっている時にフットスイッチでレシピのページをめくる、離れた場所のiPadを操作するなど、さまざまな場面で活用できます。画面を指でタップして使うという固定概念から離れて、スイッチ操作の使い道もお楽しみください。
 ちなみに、手が震えて画面をポンッと上手にタップできない方は、スタイラスペンを使うのも一つの方法ですし、「タッチ調整」という機能も便利です。ホームボタンを押すのが難しい方は「AssistiveTouch」を使えばホームボタンを押す操作を画面上のタップで行うことができます。このように、ちょっとした工夫で誰でもiPadを楽しんで使えるようになります。

スイッチによるiPadの操作の基本

iPadをスイッチで操作するには、iOS標準の「スイッチコントロール」機能を使います。

2つのモード
スイッチコントロールには、2つのモードがあります。
「ポイントモード」は画面上の座標位置を指定して、指定箇所に対する動作(タップなど)を指定する方法です。「項目モード」は画面上の項目を指定して、項目に対する操作を指定する方法です。

ポイントモード

項目モード



基本2アクション
スイッチコントロールでは、どちらのモードであっても、移動(次の項目に移動)と、決定(項目を選択)の2つの操作を使います。この「移動」と「決定」を「スイッチコントロールの基本2アクション」と呼びます。

2スイッチでの操作
項目モードを使う場合は、スイッチを2つ使える場合は、基本2アクションにそれぞれ割り当てて操作します。

1スイッチでの操作とモード
スイッチを1つしか使わない場合は、次の4つの方法があります。どれが良いかは慣れや好みによって異なります。
・ポイントモード
・項目モードで短押しと長押しで2アクション
・項目モードで自動ハイライト
・項目モードで単一スイッチステップハイライト

自動ハイライトの問題
ポイントモードや、項目モードの自動ハイライトで使用する場合、動いているものをタイミングよく止める操作をすることになります。身体の動きを自由に制御できない場合は、この操作はかなりのストレスになります。操作は慣れればできるようになりますが、慣れるまでに疲れてしまったり、諦めたりすることがないよう、導入には配慮する必要があります。

長押しができるなら
1スイッチだけを使うとしても、長押しができるなら、スイッチの短押しと長押しの2つに別な動作(アクション)を割り当てることで、自動ハイライトを使わずに手動ハイライトで操作ができます。

iPadでこんなこともできる!

スイッチを使った操作で環境制御

 iPadには、家電を接続して操作をする機能が標準でついています。接続する機器は必要ですが、ひと昔前の「環境制御装置」はもはやいらなくなり、iPadを使ってエアコン、テレビ、鍵、カーテンの開閉など、自由に操作できるようになりました。
 
 この映像は、iPadのスイッチコントロールを自動ハイライトモードで動かして自動でカーソルが動くようにしています。赤いスイッチを押すとカーソルの位置が選択され画面をタップしたことになります。画面右上のライトや右下のライトをオンオフする様子をご覧ください。