失語症と指伝話

失語症とは?

脳卒中(脳梗塞や脳出血)などにより、大脳の言語に関する部分が損傷を受け、話す・聞く・読む・書く・計算するといったことが難しくなる状態です。考えていることをことばにしたり、ことばを理解することが難しくなります。どの部分にどの程度の障害が現れるかは、脳の損傷を受けた場所や程度によって異なるため、失語症といっても全員が異なる症状であるといっても過言ではありません。よく失声症と混同されますが、別な症状です。

 
どんな症状なの?

人によって失語症の症状はさまざまですが、よく言われるのは、突然その国のことばを知らない外国に移動したような状態です。相手が話しているのは聞こえているけど内容は理解できない、伝えたいことがあるのにことばにならない。一度獲得した言語が使えなくなるのですから、とてももどかしい状態だと思います。

 
言語のリハビリテーション

失語症の言語リハビリテーションは言語聴覚士が行います。この点についてはまずは言語聴覚士にご相談いただくのが正解です。私たちはICTに関わる企業として、日常生活を楽しむため、快適な生活を行うためにICTの力を借りることをお勧めしています。
これまで、友の会にボランティアとして参加してきた中で、iPadで写真を撮影したり、自分の声の代わりに指伝話を使ってスピーチを楽しむ方と出会ってきた経験を通して、さまざまな製品作りを進めるとともに、一緒に生活を楽しむ方法を探しています。
大変な訓練でリハビリテーションが辛くなるのではなく、楽しい日常生活を目指す気持ちが自然なリハビリテーションになることが良いと考えています。ICTですべてが解決できるわけではありませんが、不便さを解消する道具として活用すれば、暮らしやすくなることもあると思います。

 
失語症とICTの活用に関する記事

 

 

指伝話(ゆびでんわ)

iPadの画面をタップすると、流暢な合成音声でことばを伝えます。
指伝話には、文字タイプ、五十音タイプ、絵カードタイプがありますが、一般的に失語症の場合は、五十音タイプは不向きと言われています。「ことばがでないのなら五十音表で指差してくれればいいよ」と考えてしまいがちですが、そうではありません。むしろ五十音表から文字を選ぶというのは苦痛になることが多いそうです。
  

漢字は読めるけどひらがなが読めないというケースもあります。ひらがなは書けるけど漢字は書けないのに、書いたひらがなは読めないということもあります。人それぞれに症状は異なります。
一般的に、絵や写真であれば内容はイメージし易いので、絵カードを使うことも多いです。料理の写真をいくつか見せて「今日は何が食べたい?」と聞けば指差して答えることができることでしょう。ことばを発することができなくても、意思が消えてしまった訳ではありません。むしろ伝えたいという思いは強くなっていると思います。

失語症の方には、絵カードタイプの指伝話が一番向いていると思います。
    

 
言語リハビリテーションでの利用
画面は、絵カードタイプのものもあります。言語聴覚士が言語訓練用に使う専用のアプリ(指伝話メモリ for ST)も販売していますが、ご家庭で自由に絵カードを作成していただくこともできるアプリ(指伝話メモリ)は一般に販売しています。
言語訓練を目指すのではなく、生活の中で必要となることばを手助けするアプリです。目標は楽しい生活、笑顔のある生活です。楽しみながら使っていただくことを期待しています。
  

指伝話KiT2は、日常生活用具の支援を受けて購入することができる市町村もあります(判断は市町村によります)。ご購入に際して支援が必要な場合は、一度ご相談ください。詳しくはこちらのページをご覧ください。

 

スベラナイト

スベラナイトは、紙の下に敷いて字を書ける薄いスベリ止めシートです。
片手でヨーグルトが食べられた、片手で字が書けたと、お使いのみなさんに喜んでいただいています。
ハサミで好きなサイズに切る、ミシンで布のように縫い付ける、汚れたら水洗いすることもできる薄いシートです。
詳しくはこちらのページをご覧ください。